☆【セットバックに付いて！】

【セットバックする様に言われた】

建築や再建築時にセットバックする様に言われた方もいらっしゃると思います。

「再建築したいけどセットバックする様に指示を受けた。セットバックってなんだろう？」

「セットバックで敷地後退する様に言われたけど、他の家はまだセットバックしていないのに」

「なぜ、セットバックしなければいけないのだろうか？」

などなど。

折角の土地を後退して、セットバックする事に戸惑っている方も多いと思います。

今回はセットバック（敷地後退や建物後退）についてご説明したいと思います。

【セットバックとは？】

セットバック（敷地後退や建物後退）とは一体何なのか？

セットバックとは道路や河川や水路、岸または氾濫原、もしくはその他の防護が必要と見な
される場所から建物や敷地をを後退させる事を指します。
各関係法規によって取り決めされていて、その後退距離も決められています。
その他、安全の為に、自主的なセットバックも行われたりします。

道路の場合は建築基準法に定める取り決めが有り『建物の敷地は幅4m以上の道路に接さない
といけない』となっており、道路の幅員が４m未満の場合は、敷地の間口を基準に、道路の
中心から４mになる様に敷地を後退させ、道路の幅員を確保しようと言うものです。

主に『敷地後退のセットバック』と言われ、道路に関係する事が多いですが、河川や水路等
からの防護や保護の為に、セットバックする必要がある場合もあります。
その時のセットバックする距離は関係法規等により異なる場合があるので注意が必要です。

次に『建物のセットバック』ですが、関係法規等の制限もありますが、主に安全面で行わ
れる事が多いです。
地区計画や建築協定、風致地区等の都市計画法によって、外壁後退させられる場合も有り
ます。

【セットバックが行われる理由】

セットバックが行われる主な理由は、安全と街作りでしょうか。

まず、建築や再建築を行わないのであれば、現状のままセットバックする必要は有りません。
現状の土地や建物をいきなり後退する様な事には、ならないと言う事ですね。

行政が考えるには、防災的観点から見て、消防車や救急車等の緊急自動車が往来出来る様な
街作りをしたいと考えている様です。

しかし、自動車の往来が考えられなかった昔は、道路の幅員に関しては幅の細いものが多く
昔の基準で考えられている為、現在と環境が違いすぎる為ギャップが出てきます。

その為、新たな街作りの一環として『いずれ建築や再建築する時は、セットバックして道路の
幅員を確保して下さい』としている訳です。

主に『法42条2項道路』と呼ばれ、現状幅4mを確保していない道路に面している土地には、
セットバックを建築や再建築の条件にしているのです。

建物の後退も同様に、街の景観や安全を考え、外壁後退や建物全部の後退を指示しているのです。
火災や洪水等の災害面も考慮され、建築の条件にされているのです。

【セットバックの注意事項】

セットバックの注意事項として、建築や再建築時に主に関係してくると言う事になります。

なので、建築や再建築時にセットバックが条件とされる為、セットバックした土地の大きさ
に対して、建物を建てて行かなければなりません。

都市計画法により、土地に対して割合で建てられる建物の大きさが建ぺい率（建物の面積）と
容積率（建物の体積）によって決められる為、建物に制限が掛けられる可能性がある事を
理解して、建物を設計していく事をオススメします。

次にセットバックの距離ですが、道路の中心より計算して道路幅員が４m確保出来る様に、
互いにセットバックするとして計算してセットバックの距離を決めるのですが、河川や水路
その他の項目により、それよりも多くセットバックする必要が出てくる事があります。

土地やお家を売りに出す時は、セットバックが必要である事を伝えると同時に、幾らセットバック
しなければ行けないかを、測量士等の協力の上明確にしておく事がよいでしょう。

セットバック部分に関しては、土地の本体部分と分筆して、地目を道路と出来る様にしないと
セットバック部分の道路部分に迄税金が掛かる事になるので、免除の申請もお忘れなくする事
をオススメします。

ご自身の土地がセットバックしたからと言って、他の土地すぐにする事はありません。
セットバックはあくまで『いずれ建築や再建築する時は、セットバックして道路の幅員を
確保して下さい』と言う事ですので、道の幅員が所々で広かったり狭かったりするのが
通常です。

セットバック部分も分筆して道路としたとしても、売り渡す時は一緒に取引するのが通例
になりますので、セットバック部分（道路部分）も忘れずに取引しましょう。

【まとめ】

土地やお家を売り渡す時にセットバックが必要ならば、必ず伝えなければ行けません。

しかし、専門的な知識もいる為、不動産屋さんにお願いするのが一番の近道になります。

売却を考えていて、前面道路が狭いかな？と感じられれば、相談した方が良い結果にな
りますので、迷われている方は、お気軽にご相談頂けたらと思います。